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森と水と土を考える会
1996年(平成8)の活動記録

 初めての植林を行う
 - 吉和・もみの木森林公園東隣り(年2回実施) -

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1996年(平成8)の活動記録

西中国山地ブナの森づくり

初めての植林作業(年2回実施、吉和・もみの木森林公園東隣り)

いよいよ初めての植林作業を開始しました。場所は、もみの木森林公園東隣りにある(有)村上造林さんの社有地です。今年の総会(1/28)では、社長の村上弘さんから山への想いをお聞きしました。

さて、植林用に用意した苗木は、トチの木を中心に約400本です。いずれも三度の冬を越して、森水の会自身の手で種から大切に育ててきた(1993年秋、種まき)ものばかりです。一般にも呼び掛けて、「広葉樹を植えよう」(4/14)、「西中国山地ブナの森づくり」(11/10)として2回に分けて植林しました。

11月10日の植林には、古川耕三さん(崇徳高校教諭、森水会員)の声かけに応じて、同校生徒会有志の皆さんが何人も参加してくれました。今年6月の同校文化祭では、畠山重篤さん(「森は海の恋人」の著者)の講演があったそうです。こうした試みが繰り返されることによって、一つの想いが次の若い世代に確実に受け継がれてゆくのでしょう。

なお、私たちの本格的な植林は、今年(1996年:もみの木森林公園東隣り)を含めて三年連続で行われました。(1997年:中津谷川上流、1998年:猪山)

猪山(いのしやま)、新たな植林地の貸与を受ける

中国新聞解説室の取材を昨年暮れに受け、"西中国山地ブナの森づくり"が紹介されました。そこには、植林地募集の希望も掲載されていました。その記事を見た戸河内町猪山の佐藤喜徳さんから、今年1月に「(猪山森林協同組合の)共有地ですが植林しませんか」というお話をいただきました。これまた大変ありがたいお話です。

さっそく、新しい植林地として適するかどうかの下見(4/21)を行いました。そして整地作業(6/16)さらにはキャンプ&整地(8/3~4)と話はトントン拍子に進み、こうして里山の人たちとの交流が始まったのです。

猪山での実際の植林は、整備を開始してから三年目(1998年3月)に行ないました。森水の会としては第4回目の植林ということになります。(現・山県郡安芸太田町猪山、いのしやま)

なぜ広葉樹の植林なのか(中国新聞記事、私たちの提案)

中国新聞記事(1996年6月23日付け)に、森田修さん(森水の会事務局長)と記者との一問一答が掲載されました。『論点2、上・下流 どう連携しますか』と題するもので、見出しは「地方の自立」に向けて」、「100年先を楽しみに植林」となっています。

なぜ植林かと問われて、森田さんは次のように答えています。「単純に「伐採反対」と言うのでなくて、その環境をどう取り戻せるか。自分たちで出来る「提案」が広葉樹の植林なんです」。かつて西中国山地に存在した落葉広葉樹の森を取り戻そう、そのことが山里の活性化にもつながる、そしてそれは、下流にすむ都会人の役目でもあるというのです。

細見谷大規模林道問題

路線変更を申し入れる(大規模林道問題)

今年は、「大規模林道の路線変更、環境アセスメントの公開」を求めて、森林開発公団(7/9)と広島県林務部(9/19)に対して申し入れを行いました。

森林開発公団でのやり取りは下記のとおりです。

申し入れ事項:

  • 1)大規模林道大朝・鹿野線建設計画のうち、戸河内町二軒小屋から吉和村中津谷に至る区間は、自然保護上大変重要な地域であるため、この間は迂回する等の路線変更を行うこと。
    • 公団:迂回して作る計画もないが、まだ何も決まっていない。今から考える。
  • 2)同区間の環境アセスメントの内容を公開すること。
    • 公団:1995年以後着工分は閣議決定されたとおり公開するが、以前分はしない。
  • 3)同区間の大規模林道建設計画の詳細を公表すること。
    • 公団:2)の環境アセスメント公開に含まれる。

さらに改めて、森林開発公団、県知事、林野庁に対して、「大規模林道の路線変更、環境アセスメントの公開」を文書で申し入れ(11/11)しました。

環瀬戸内海会議

豊島産廃訴訟と私たち

私たちが豊島(てしま)を初めて見たのは、1993年9月11~12日の環瀬戸内海会議直島(なおしま)大会で豊島に渡った時のことです。そして、今年(1996年)に入り、森水の会として「香川県の豊島に不法投棄された産業廃棄物の撤去に関する意見書」(原戸祥次郎会長名)を公害等調整委員会委員長宛てに提出(6/1)しました。

また環瀬戸内海会議では、豊島の見学(8/11)を皮切りに、瀬戸内法改正プロジェクト第1回集会松山(8/24~25)、豊島における現地の方々との交流会(9/15~16)、さらに豊島住民会議&環瀬戸内海会議豊島集会(11/23~24)を次々に実施しました。

高松地裁、投棄業者の責任および香川県の行政責任を認める

豊島では、今後の産廃の処理方法をめぐって、地元と業者および香川県との間で激しく意見が対立していました。本年8月4日には、菅直人厚生大臣が現地を視察しています。(「週刊現代」1996年9月7日号、日本経済の「負債」が押し付けられた海)

そうした中で、廃棄物対策豊島住民会議は、11月24日に住民大会を開催しました。そしてそこで、公害等調停委員会(公調委)が示した7つの解決案(処理方法)のうち第1案「島内で中間処理、島外撤去」を選択しました。中坊公平弁護士をはじめとする弁護団の強力な指導のもとにギリギリの選択をしたのです。

環瀬戸内海会議においても第1案の選択を支持し、「豊島未来の森」トラストを開始(11/24)しました。これは、豊島の再生を願って植林をするもので、従来の立ち木トラストとは異なり、立ち木バンクという構想に基づくものです。

そして今年末(12/26)、豊島産廃訴訟判決(高松地裁)で「産廃撤去命令」が下されました。朝日新聞記事(1996年12月27日付け)は、同判決の要旨について「島に不法に押し付けられた有害な産業廃棄物は、投棄をした業者の責任で撤去すべき」とまとめています。なお同判決では、「香川県の行政責任も、事実上明らか」と認められました。

1996年年表

  • 1月21日(日)、シイタケのホダ木切り出し
    (広島県佐伯郡大野町)
  • 1月28日(日)、森と水と土を考える会総会
    村上造林社長の村上弘さん「造林現場からの話」(吉和在住)、その他、営林署関係の方一名(広島市西区民文化センター、広島市西区横川新町)

    この春、豊島住民会議の石井さんが来られ、話されました・・・(欠号)?

  • 4月14日(日)、植林!広葉樹を植えよう(第1回植林)
    村上造林さんの土地(もみの木森林公園東隣り)トチ約150本
  • 4月17日(水)、「チェルボナ・カリーナ」チャリティコンサート
    主催/「チェルボナ・カリーナ」を広島に呼ぶ会
    (アステールプラザ 大ホール、広島市中区加古町)
  • 4月21日(日)、苗床作り&戸河内町猪山(新しい植林予定地)の下見
  • 4月28日(日)、シイタケのコマ打ち、山口さん宅(広島市東区福田)
  • 5月19日(日)、十方林道新緑ウォーキング
    • 十方山登山(シシガ谷取り付き~シシガ谷コース往復)
    • 十方林道散策(シシガ谷取り付き~下山橋往復)
  • 6月1日(土)、香川県の豊島に不法投棄された産業廃棄物の撤去に関する意見書、提出
  • 6月2日(日)、苗床管理&草取り(吉和村)
  • 6月9日(日)、どうだんツツジin恐羅漢山
  • 6月16日(日)、猪山森林協同組合共有林(来年植林予定地)の整地作業
  • 7月6~7日(土・日)、環瀬戸内海会議総会(第7回)
    (勤労者いこいの家、岡山県邑久郡邑久町虫明)
  • 7月9日(火)、大規模林道建設に関する申し入れ
    森林開発公団(広島合同庁舎近く)に提出
  • 8月3~4日(土・日)、猪山交流会(第1回)キャンプ&整地
  • 8月11日(日)、ゴミ問題プロジェクトチーム(環瀬戸内海会議)、香川県豊島を見学
  • 8月22日(木)、中央環境審議会企画政策部会「中国・四国ブロックヒアリング」
    原戸祥次郎会長が出席(広島厚生年金会館大会議室、広島市中区加古町)
  • 8月24~25日(土・日)、瀬戸内法改正プロジェクト第1回集会(環瀬戸内海会議)、愛媛県松山市
    瀬戸内法改正プロジェクトチームによる瀬戸内法の学習会
    シンポジウム/石井亨、湯浅一郎、横山信二の各氏
  • 8月25日(日)、下草刈り(もみの木森林公園東隣り)
  • 8月27日(火)、映画上映「絵の中のぼくの村」
    原作は田島征三さん(絵本作家)の自伝的エッセイ
    (広島県民文化センター、広島市中区大手町)
  • 9月15~16日(日・月)、ゴミ問題プロジェクトチーム(環瀬戸内海会議)、香川県豊島で現地の方々と交流
  • 9月19日(木)、十方林道反対申し入れ(広島県林務部)
  • 9月24日(火)、田房ダム上流のゴルフ場建設反対のビラ配り(広島県庁)
  • 9月29日(日)、植林用苗畑の草取り(吉和村)
  • 9月30日(月)、田房ダム上流のゴルフ場建設反対
    間組と広島県のそれぞれに反対の申し入れ
  • 10月6日(日)、自主上映映画「光りの島、風の島」
    主催先の問い合わせ等、"百姓や"など
    (広島市東区民文化センタースタジオ、広島市東区東蟹屋町)
  • 10月12日(土)、田房ダム上流のゴルフ場建設問題
    緊急報告/西尾俊博(東広島市の水を考える会)、奥田真理子
    (広島市青少年センター生活実習室、広島市中区基町)
  • 10月13日(日)山下惣一さんの話を聞く会(佐賀県唐津市在住の農民作家)
    主催/山下惣一さんの話を聞く会("百姓や"内)
    (広島市中央公民館、広島市中区西白島町)
  • 10月20日(日)、環瀬戸内海会議代表者会議、旧ターミナルホテル
  • 10月26日(土)、森水の市バザー(のら屋の横)
  • 10月27日(日)、十方林道紅葉ウォーキング&ブナの種拾い
  • 11月3日(日)、田房ダム上流のゴルフ場建設反対のビラ配り、地元の人たちとの交流会(東広島市内)
  • 11月10日(日)、西中国山地ブナの森づくり(第2回植林)
  • 11月11日(月)、森林開発公団、県知事、林野庁に大規模林道の路線変更、環境アセスメントの公開を文書で申し入れ
  • 11月23~24日(日)、豊島住民会議、環瀬戸内海会議豊島集会(未来の森トラストなど)、香川県豊島
  • 12月15日(日)、事務所掃除&忘年会

その他資料

  • 中国新聞記事(1996年2月15日付け)、石井出かず子会員
    近世たたらに巫女の残影、広島の主婦が論文
    「ヒメの力 ― 古代の鉄と女」
    藤原書店の下記書籍(1995年)に収録
    「女と男の時空 ― 日本女性史再考」/1 ヒメとヒコの時代 原始・古代
  • 「チェルボナ・カリーナ」チャリティコンサート(4/17)
    森水事務所を活動拠点として提供
  • 中国新聞記事(1996年11月27日付け)
    白木のごみ処分場計画、地権者と買収協議へ、広島市が969世帯に文書
    西川恵子会員いわく(1996/12/4)いまだアセスの住民縦覧も始っていないのに用地買収とは、何のためのアセスだったのか?
  • 中国新聞記事(1996年12月19日付け)
    白木のまちづくり支援を、地元団体が市へ陳情
  • 中国新聞記事(1996年12月31日付け)
    林野庁改革、自然保護へ縦割り脱却、赤字減らしも限界
    日本自然保護協会、藤原信(宇都宮大学教授)
  • 毎日新聞記事(日付?
    田房ダム上流のゴルフ場建設反対協議会(森崎恒司事務局長)
    水源の真上に造るのは非常識、世論の盛り上げに懸命
  • 比婆科学教育振興会編「広島県の両性・爬虫類」中国新聞社(1996年)
    執筆者/宇都宮妙子、宇都宮泰明、内藤順一、大川博志、岡田純
  • 馬場浩太会員(広島修道大学教授)による紹介
    市民エネルギー研究所著「2010年日本エネルギー計画 地球温暖化も原発もない未来への選択」ダイヤモンド社(1994年)
    本書の表紙カバー見返しをみると、
    「日本のエネルギー消費は、増大を続けるしかないのか。これ以上の省エネは無理なのか。炭酸ガス(CO2)の大幅排出削減は不可能なのか。問題解決のためには原子力を増やすしかないのか。本書はこれらすべてに「ノー」と答える。2010年に炭酸ガスの排出を3割削減し、原発をゼロにすることは可能だ」としている。